ニュージーランド大使館
「KIA ORA NEW ZEALAND(キアオラ・ニュージーランド)」キャンペーンにおける同国製品の認知向上と販売促進<後編>
- 認知
- 興味関心
- 購買
- リピート・ファン化
ニュージーランド大使館
ニュージーランド大使館
商務部 参事官
クレイグ・ペティグルー氏
ニュージーランド大使館
商務部 商務官
磯村 真理絵氏
楽天グループ株式会社
広告営業統括部 営業部
パブリックアカウント営業課
ウィン・マイク
楽天グループ株式会社
広告営業統括部 営業部
パブリックアカウント営業課
土屋 佑太
― 施策実施後の結果とその評価についてお聞かせください
ペティグルー氏:結果的にニュージーランドからの参加企業が当初目標より5割ほど増えました。売上も目標より2割増え、データ分析によるとリピート購買も増えていると思われます。設定したKPIをかなり上回る結果となりました。
磯村氏:楽天グループ内での広告と外部広告を比較してみると楽天のシステムに合わせた広告の方が効果的だということが見えました。楽天市場においては、それぞれのプラットフォームの特性を最大限に活かした楽天の広告運用が売上に直結することが分かりました。
― 今回の施策を通して、新たに気づいたことはありますか?
ペティグルー氏:楽天のポイントプログラムに合わせてたくさんの消費者が買い物をしていて、改めて楽天エコシステムのすごさを感じました。
売れ筋は蜂蜜で輸入量も大きく増えました。コロナ禍で体にいい・健康的なものが求められたのでしょう。牛やラムなどの肉、乳製品やワインなどの売上も順調に伸びました。
磯村氏:ヘルスケアやビューティーも一定の売上があり、ニュージーランドのナチュラル洗剤も購買率が高いです。
ニュージーランドには環境意識の高いブランドが多く、サステナブル、エシカル、自然由来などの商品が多いのが特徴です。ニュージーランドのワイン造りにおいては「Sustainable Winegrowing New Zealand(SWNZ)という独自の認証があり、これは他国と比べても早い1997年に設立されました。サステナブルという意味では世界的に見てもかなり先進的です。
土屋:分析結果からも消費者がサステナブルな商品を求めていることがわかり、そうした消費者が多い「楽天市場」とニュージーランド商品の親和性は高いと感じました。
磯村氏:これらの知見は今後もかなり応用できると期待しています。
ウィン:日本の消費者はこだわりがあり、商品について詳しく知りたい傾向があります。だからサステナブルやエシカル、高品質、安心・安全というメッセージがしっかり伝わる「KIA ORA NEW ZEALAND」のLPやブランディングは消費者が求めるものにマッチしていたのではないでしょうか。
ペティグルー氏:消費者にとっては売っている人や作っている人の背景など商品のストーリーを知ることが、また次もニュージーランド商品を買おうというリピートにもなったようです。
― 楽天に今後期待することはありますか?
磯村氏:今回の施策を入り口にして、近い将来、ニュージーランドへの訪問に繋がることも期待しています。そしてニュージーランド旅行から帰国して「もう一度食べたい、買いたい」とまたeコマースでニュージーランド製品を購入する…というオンラインとオフラインを統合したストーリーを実現できたらと思います。
ウィン:コロナ禍で海外とつながる、他の国の文化に触れる機会は少なくなってしまいましたが、食品はその国の文化を知る入り口になります。ニュージーランド製品を通して自然や動物、広大な土地などの魅力、エシカルなメッセージを知ること現地に行ってみたいという気持ちにつながるかもしれませんよね。
土屋:例えば最終的に「楽天トラベル」に絡めるなど、新しいことにも挑戦したいです。
磯村氏:さらに期待することとしては、日本でビジネスをしたいけれど躊躇しているニュージーランド企業と、日本で商品を出してくれるオンライン店舗のマッチングをしてもらえたら嬉しいです。そのためのオンライン・オフラインのイベントを実施するなど新しいことにもどんどん挑戦していきたいです。
今回の施策では「KIA ORA NEW ZEALAND」のLPを一から作り、特に後半から想像以上に売上も伸びました。これからもっとデータを検証し、ある意味シビアに分析しつつ売上は確保して、「ニュージーランドと楽天がこんなことをやっているんだ」と皆様に驚かれるような実験的な試みにもチャレンジしてみたいです。
ウィン:ジャストアイディアですが、日本にはお中元やお歳暮など季節に合わせたギフト文化があるので、人気商品の蜂蜜と肉をレシピと一緒に売るなど楽天でしか購入できない特別なギフトボックスを作るなども面白いと思います。
土屋:「まち楽」(「楽天市場」で展開する、国内の地域特産品を取り扱う物産展ページ)では、福袋の販売で、ある県の商品の売上が上がった事例もあります。売り方の切り口を変えることで、今まで売上を上げられなかった店舗さんにもチャンスが生まれます。
ペティグルー氏:そのような経験値やデータに基づいたいろいろなアイディアを引き続きお願いしたいです。「KIA ORA NEW ZEALAND」キャンペーンの施策結果を引き続き追っていきたいと思いますし、「Adventure teaches us(やってみよう)」の精神で、今後、2年3年と様々な施策に一緒にチャレンジしていきたいですね。
「KIA ORA NEW ZEALAND(キアオラ・ニュージーランド)」キャンペーンにおける同国製品の認知向上と販売促進
<後編>
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