小木氏:今回モデレーターを担当いたします、ビデオリサーチの小木です。膨大なIDデータを蓄積し、プラットフォ―マーの特性を活かした楽天のマーケティング戦略、そして、3rd Partyデータとしてのビデオリサーチの価値についてディスカッションしていきたいと思います。
プラットフォーマーとしての楽天の事業展開
小木氏:はじめに楽天の取り組みについて、深田さんよりご紹介お願いします。
深田:楽天では、「楽天市場」・「楽天トラベル」などのECや旅行サイトといった事業、カード・銀行などのFinTech事業、新しくMNOサービスを開始するモバイル事業などを大きな柱とし、ID・ポイントプログラム・データをグループアセットとして結び付けて、事業展開をしております。
楽天の提供するソリューションとは、楽天IDの強みを生かして、購買などの消費行動分析データに基づいて、様々な価値を提供するものです。
楽天IDは1億を超えています。購買や決済の時に使われるオンライン起点のIDなので、Cookie・メールアドレスなどと組み合わせて活用しWEBでターゲティングできることが強みです。
2018年国内ECの流通総額は、3.4兆円。出店店舗数は、およそ47,000店舗。この規模での消費行動をデータとして分析し、ソリューションに繋げています。
消費行動分析では、「Rakuten AIris」というAIテクノロジーを使っています。AIが、購買などIDに基づいたデータを作成して分析し、見込み顧客を抽出していきます。結果、他社と比較すると、購買効率350%以上という実績が出ています。
小木氏:楽天の強みは、1億以上のIDを蓄積し、購買データが活用できること。さらに、「Rakuten AIris」のようなAIを使うことで、顕在顧客だけでなく潜在層にターゲットを広げていくことができるソリューションであると捉えました。実際、購買データをソリューション開発の軸にされているということなのでしょうか。
深田:そうですね。我々の大きな特徴は、購買データを活用できるということです。そこを活かしたソリューションを提供することができれば、と思っております。